東日本大震災報告

2011年3月11日、マグニチュード9.0という未曾有の大地震に襲われた日本。

その凄まじいエネルギーにより、多くの建物が被害に遭いました。さらにその後の津波により壊滅的な打撃を受けました。想像を超える巨大な津波は、海岸沿いにあった多くの町を跡形もなく消し去りました。

この震災による死者は15,882人、行方不明者は2,668人に及び、2年以上が経過した今でも、発見されていない方がいらっしゃいます。

現在、家屋の倒壊や放射能汚染による避難者数は315,196人に及び、特に福島原発周辺の町は強い放射能汚染により町ごと移住を余儀なくされ、今だに帰省できるめどは立っていません。

日本政府は各県に仮設住宅を建設し避難者のために仮の住居を提供、また国を挙げて産業などの復興に取り組んでいますが、家を失った方のための保証や代替地の提供、被災者の雇用促進など抜本的な方策を打ち出せずにいます。

そのため建物やインフラなど表面的な復興は進んでいるかのように見えますが、最も被害を受けた被災者自身の救済という意味では、全くと言ってよいほど支援が進まず、最も弱い者が取り残されているような状況です。

被災者の多くは今なお仮設住宅で不自由な生活を余儀なくされ、たくさんの人が不眠や体調不良などの症状を訴えています。目の前で家族や家を失った衝撃と悲しみは消えることがなく、先の見えない生活の不安や将来への絶望感から、PTSD(心的外傷ストレス障害:Post Traumatic Strss Disorder)など精神症状の発症リスクも高まっています。

また福島原発事故の放射能問題について、政府は周辺地域の除染活動などを行っていますが、未だ明白な効果を上げるには至っていません。

逆に今なお放射能はもれ続け、汚染水流出など新たな被害をもたらし続けています。

微量な放射線や内部被ばくの影響などにより、このままの状況が続くと、今後5〜10年後に福島県内で子供たちの甲状腺がん(thyroid Cancer)や白血病(Leukemia)の発症が増加する危険性が高まる、と多くの専門家が指摘しています。

日本政府はこの点についても、きちんとした対策を打ち出せずにいます。

 

こうした状況で、民間人としての私たちに何ができるのか?

住宅整備や雇用、経済的な支援という面は、最終的に行政が動かなければ如何ともしがたいものがあります。

ただそれを待ち、手をこまねいているのではなく、被災者の方を孤立させないよう

少しずつでも支援を続けること、希望を失わず前向きに生きることができるようサポートしていくことはできると思い、心のケアという面に重点を置いた活動を続けています。

まずは被災者の方一人一人に寄り添い、傾聴やカウンセリング、整体などを行い心と体のケアをすること、また歌や映画,ミュージカル公演、演奏会など、少しでも明るく元気になってもらえるようなイベントを開催してきました。

 

震災から3年目を迎える今年は、1年目と同様に被災者の方々の生活に大きな変化がもたらされることと思います。

無我夢中で復興に取り組んできた2年間が過ぎた今、疲れきった体と心に精いっぱいの気力を呼び起こして新たな一歩を踏み出そうとする人、頑張りたくてもこれ以上頑張れずに立ち尽くす人、一人一人が抱える状況はますます個別化、多様化、潜在化しています。

この苦しい3年目をどう乗り切るか、その要の一つが「人の繋がり」であると感じます。これまでの活動を通して学んだ経験と現地の方々との繋がりを大切にしながら、今後はより現地の方同士がお互いに助け合える環境作りや、地域コミュニティの結束が強まるよう、できる限りの支援をしていきたいと考えています。

 

皆様の引き続きのご支援とご協力を、よろしくお願いいたします。

 

四方僧伽日本

鈴木玲子

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