新代表からの挨拶 

みなさま、平成26年3月31日の四方僧伽総会にて、正式に代表に就任いたしました上川泰憲と申します。まさか自分が代表になるなんて、と今でも思っていますが、皆様のご期待に答えられるように努力したいと思います。

 

私がこの四方僧伽を立ち上げた井本さんと出会ったのは、平成5年19歳のときです。池上の本門寺という日蓮宗の本山での修業期間でした。随身生としてお寺の小僧をやりながら立正大学の夜学に通う学生でした。一年後輩で入って来た井本さんは年齢が28歳、大学は二年間の編入で入学し同じ釜の飯を食う仲間になりました。

 

先輩後輩との間柄だったので、それほど話す場もなかったのですが、井本さんが卒業間近の時でした。たまたま同じ授業で一緒になり、他の仲間が全員さぼり二人っきりになりったので一緒に帰ろうと誘いました。帰りしな池上の居酒屋で二人で一杯やることになりました。その時はじめて彼がボランティアスタッフとして、ソマリアやカンボジア難民を受け入れる仕事をしていた事。それだけでは世界の戦争はなくならないと挫折したこと。世界の構造を変える為には仏教が一つの力になれると考えていること。これからの展望などを語ってくれました。そのときのワクワクした感覚は今でも覚えています。「自分で協力できる事があれば、いつでも連絡してくれ。」と固い握手をかわしました。

 

それから約10年後、再会する事になるのですが、「上川さん準備ができました。カンボジアに一緒に行きましょう!」との連絡に即決したのを昨日の事のように覚えています。カンボジアでは「妙法の行進」のプログラムで日本の僧侶とカンボジアの僧侶が平和を祈りながら行進するプログラムでした。初めてのカンボジアは刺激的でいろいろな事を教えてくれました。特に私たちが住んでいる日本という国について遠いカンボジアから考えていました。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA 第一回妙法の行進にて(2002年)

 

それから10年、カンボジア、タイ、台湾、南インドのチベット自治区、バングラデシュ、ビルマなどたくさんの国に渡り人と会い、彼等とともに世界の平和や仏教をどのように未来へ向けて進めていくかを語り合い、現実にプロジェクトを開始したり、一緒に悩み考え祈るうちに本当に仲間と思えるようになりました。

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             タイ・カンボジア国境(2008年)

そのように行動していくと、日本にいるときも、関係国の政治状況や置かれている立場、自然災害などのニュースなども気がかりになり、距離は遠いけれども近い存在に感じれるようになりました。彼等の為に自分が今何を出来るのだろうか?と考える事により、自分の人生そのものが豊かになっていくことが実感できました。それは、自分が行動したことで得る事が出来た充実感かもしれません。

 

 

そのような感覚を多くの方に感じていただきたいとも思うようになりました。この度、四方僧伽の代表に就任させていただき、その思いがさらに強くなっているのを感じています。多くの方に慈悲の心を感じていただき、個々の思いがたくさんの人に届けられるように、その橋渡しが出来るように、そして世界中の人々と手を携え、ともに平和な世界を創れるような世の中にしていくための小さな一歩を踏み出しましょう!

 

四方僧伽 代表 上川泰憲   _DSC0127

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