CS日本の役割について

日本は高度に資本主義化された国家に属し、インフラは整備され、比較的教育環境も整っています。もちろん日本に於いても、社会的弱者は存在し、社会保障や医療、環境問題などは社会問題として存在しています。また、これらの諸問題に取り組むNGOも数多く存在します。

 

私たちCS日本は、東日本大震災の被災者支援に取り組んだり、医療や環境、農業といったいくつかのテーマに関心を寄せています。さて、いわゆる先進国に住む我々CS日本のメンバーには、三つの本来の使命があると考えています。

 

1・CSの活動を広げるために、アジア各国の支援を必要としている地域の調査活動

援助や緊急支援の対象の調査であり、たとえば、ビルマ・カチン州での調査活動、バングラデシュで発生した宗教暴動による被災者の緊急支援などです。

 

2.その調査に基づく行動

その調査の結果をできるだけたくさんの人たちに伝え、支援が必要な対象者には、必要な資金を集めて投入する役割。

 

3.そしてそれらすべての問題を、「富める国」日本の内側にあって、南北問題とも言われる不平等な「世界の現状」を自国の市民に訴え、自分たちの意識改革、ライフスタイルの転換を促す活動です。

 

昨年から今年にかけての我々の活動

CS日本は従来、活動の資金や人材を、国内のお寺を中心としたネットワークに依拠する形でつくってきました。一つのお寺は、一つのNGO位の力があります。それは我々の特色であり、強みでありますが、今後はそれに留まらず、「一般市民」にも浸透を図っていきたいと考えています。

 

現在、世界に於いては、NGOの影響力が急速に大きくなり、NGOの社会的な責任や健全な組織運営のあり方が強調されるようになっています。お金の流れを説明することは、特に重要なファクターです。市民からの寄附を的確に現地での活動に結びつけるためには、社会からの信頼に足る組織づくりに積極的に取り組む必要があります。私たちは、以下の二つを自らの組織的課題として確認しました。

 

  1. 一NGOとしての社会的責任を明確化するために、規約を作り運営のルールを公開しました。

透明で開かれた活動をすることで、市民の「善意」の受け皿になることを目指します。

 

※NGOとしての信用力を高めることは、その活動が社会的に認知される条件になります。そうしたノウハウも今後、皆さんと共有していきたいと思います。

 

CSは、仏教的価値観に基づく自立援助や、支援者と被支援者との間に相互扶助的な関係を構築するという理念を持っています。援助する側も援助を受ける側も、その関係は対等であるべきです。CS日本は、念密な現地調査に依ってプロジェクトの有効性を判断し必要な資金を出しますが、その運営に関しては現地の判断にお任せしております。このことは同時に、運営に依り、成果が出なければ次が続いていかない、ということでもあります。

 

※少し前に各国のプロジェクトの一覧表を作りました。参考にして下さい。

 

(2)活動テーマとして、日本人に対する啓発活動を重視する。現在行っている海外でのCSの活動を国内の活動と積極的にリンクさせていきます。私たちは、口は出しませんがプロジェクトの成果には常に注目しています。何故なら、このプロジェクトの成果を支援者に報告しなければならない責任があるからです。私たちは、支援者も巻き込む形で、これらプロジェクトの成功と失敗から共に学びたいと考えています。

 

我々日本人にとって、アジアやアフリカで起きている問題は、遠い「他国の問題」ではなく、他ならぬ先進国に住む「自分たちに突きつけられた問題」である、と気づくこと。これは、相互扶助や、自立支援といった、仏教的価値観に基づく現地での活動を共有し体験することで得られるものと考えます。

 

※日常の情報交換が如何に私たち日本支部にとって重要か?というテーマでプリントを配布してありますので是非一読ください。

 

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