2013年度:世界平和法要レポート
2013 世界同時平和法要レポート
2013年セカヘイ@アランヤプラテート
5月31日
15:30 Bangladesh VTR:伊勢氏
16:00 Opening Ceremony.
Chanting for world peace:アシンバヤマ師
Buddha Darma 三法によって皆さんが守られますように。
To have warm relationship メンバーが温かい友情で結ばれ
For the benefit of CS members 良き物が得られますように。
CS・バングラデシュ
16:10 ウノポン氏より仏教理念について
ボルワ族のボタバラ村における新しい仏陀バンク
の創設。スタート時16名の受益者から1年後に41名に増加
BOBバングラデシュ報告:伊勢氏
バングラデシュは22の部族からなるイスラム国家である。チッタゴン丘陵地帯にはチャクマ、マルマ、アラカンなど14の総数民族が暮らしている。政府の政策によりこの丘陵地帯に多数派であるベンガル人が移住し、少数民族が外に追いやられている状況。
難民として住んでいる彼らは何の保証もされていない。
BOBはこれらの人々に自立の道を提供するために利用されている。
少数民族の小さな村でBOBは受け入れられている。
村人が仏教徒で必ずお寺や僧侶を仲介して展開されていることが成功の秘訣。
かけ離れた僻地にあるため村人達は団結してBOB運営することが生き残る道だと知っているので、成功しやすい。
・新プロジェクト:CSショップ
ベンガル人の土地で少数民族は対等な立場にない。市場まで村から2時間歩いて持ってきて売るが、また村までもって帰らないと行けない。そこでベンガル人に安く買いたたかれてしまう。ここに不平等な状況が生じている。フェアトレードによって立場の弱い生産者を守るのがCSショップの役割。2010年に日本からの原資を集め4ヶ所で開始、現在10ヶ所で展開中。
・2012年ラム地区緊急支援
コックスバザールというリゾートの近くのラム地区で、過激なイスラム教徒により仏教徒の寺院や民家が消失、破壊、略奪される事件が発生、去年10月に矢野さんが緊急支援金20万円を届けた。
ビルマ側では全く逆のことが起こっていた。仏教徒がイスラム教徒に対して報復。
従ってほとんどの人がこの事件は宗教対立だという意見を持っているが、少し離れた視点から見るとこれは民族、地域紛争だと見て緊急支援を行なった。
その支援活動はBOBを念頭において行なわれた。
現地の人々は誰がこれをやったかはっきりと言うことはできないが、誰もが思う暗黙の了承というものがある。またこれが前々から何者かに、周到に計画されたものであるというのも周知の事実のよう。
今回の伊勢さんの視察では各寺院に破壊された模様と修復のプロセスを示した掲示板が立てられており、どこの寺院も6〜7割の修復が進んでいた。
バングラデシュ政府が海外からの圧力により修復にとても力を入れていたため、早く進んだ。破壊された民家に対しても1家につき36万円の支援金を出したが、このように政府が高額の支援金を出したのは初めてのこと。異例中の異例なできごとである。
CSからの緊急支援は寺を守る塀や仏舎利塔を建てる資金に使われた。
いつまた同じような事件が起こるかもしれないと思い、バングラデシュ中の仏教徒が怯えている。
今回緊急救援した5ヶ所のうち3ヶ所でBOBが行なわれていた。
17:00ラオス紹介
諸富氏&アーニャ女史 Integration of ASEAN
アジア東西回路についてAsean Economic Community経済統合(2015年)
初期のEUのような共通市場が始まる。
東西回路:ビルマ〜タイ〜ラオス
南北回路:タイ〜ビルマ〜中国(雲南省)
経済、ビジネス、文化、宗教などあらゆる面で大きな動き、変化が起こる。
タイでは最低賃金が300バーツに上がり、繊維産業など基礎的な産業はタイからラオスにシフトしつつある。タイの産業の底辺で働いているラオスの人が帰って行くという現象が起きる。
中国の動き:ラオス(特に北部)に中国本土からの貧しい人がたくさん入り込んでいる。
内陸部の雲南省、四川省から海に抜ける南北回路を押さえたい。
ラオスについて)自慢したいこと&治したいこと致命的欠点。
ラオス人、イサーン地方のタイ人に特徴づける性格。
Sabai Sabai =気が楽 時間にルーズ、プレッシャー、ストレスに弱い。
Jung Jai(心) = 真心•本音 納得しないと黙る。
Nam Jai = 水の心 スッタフとも個人だけではなく、その家族や親戚とも積極的に付き合いたい。冠婚葬祭には積極的に参加する。
17:30 CS日本活動紹介
鎌田事務局長
岡田氏よりCS紹介のチラシ制作の案内
18:001日目終了
6月1日
午前中、アランヤプラテート市内を平和行進、平和法要
CS・ビルマ
14:30 アシンバヤマ師よりタイ、ビルマでの活動報告
①CSの目的は平和を作ること、まずは仏教徒からそしてすべての宗教、地域へとダーマを通じて幸せを作らなければならない。
毎年法話を行なったりするイベントをしている。ヴィパッサナー瞑想の写真を見せて頂いた。お正月と水祭り(4月)に瞑想する、参加者は1000人。目的は平和、幸せな心を作ること。得度式の様子、250人の出家者。ほとんどが一時出家者。タイに移民しているミャンマー人でも功徳になるので、多くの人々が1週間程度の出家をする。尼さんは今年75人出家。
②CS学校の創設
井本さんと相談し子供のためのCS学校を作ろうとしており、特に日本語に力を入れている。
場所は無料で提供できる。寺を使用できる。ヤンゴンとタイで日本語の語学センターを作りたいと思っている。
カンチャナブリ一番規模が大きい。CSからChildren Schoolへ。
パンチュラ3年、フォーユラ4年。これはすべてタイの活動。
タイでの洪水、タイ、カンボジア、ラオスの避難民達もここに来た。
タイの官僚、大使も来て、ミャンマーの中に入ると話になった。
③ミャンマー国内の活動 2010-13
ラカイン州での紛争への緊急支援。主に、お米、服、住居を支援。これはロヒンギャ問題と言われている。沈黙を保っていたが、そのあいだに力を蓄えてまた戦いが起こった。バングラに住んでいる仏教徒のことをロヒンギャという。チャリーダさんと連絡を取ったが会うことができなかった。CS日本のみなさんはとりわけこの問題に関心があると思うので、チャリーダさんに会うことを勧める。
エヤワディ地方の洪水、1ヶ月以内家などが倒壊。ぬかるみで歩けなくなった。
その避難民キャンプは二種類ある、カチン(独立したい。キリスト教)、シャン族(タイ人の仲間、仏教)。合計3,000人の避難民を受け入れた。
米の値段メッジーナーは1万5千チャット、ヤンゴン4万。
④精神的にダメージを受けた元政治リハビリとサポート活動
軍事政権下の牢獄に入れられていた人の問題に取り組んでいる。元政治犯だった人を助けて欲しいと、アウンサンスーチとこの話をした。生活の再建もサポート。エヤワディーの田舎で、若手のリーダーを育成するトレーニング。
⑤孤児院と貧しい子供たちの教育プログラム
300人ほどの孤児が暮らしている。または両親はいてもとても貧しいため育てることができず預けられている子供もいる。
軍事政権のもと僧侶が強制的に還俗させられるということも起きている。
⑥妊娠女性支援プロジェクト
貧しくて、ゴミの近くに住んでいる女性。教育も受けていないし、食べるものもない。
そう言う人たちに食べ物をあげて支援している。
⑦2008年のサイクロン支援
CS JAPAN, INEP、チェンマイの会議で話をした。海外からの支援としてまずお米(RD)機械の寄付(MD)。牛の寄付(BD)。CS JAPANと話をしてバファロー銀行を設立。5年後問題発生。老人の子供達はサイクロンで亡くなってしまい、誰も面倒見る人がいなくなった。それらの人々のための家の建設。エヤワディのシューさんという女性は政治犯を助けている。その人に会ってこの話をした。
⑧寺子屋
CS日本と話をした。サイクロンが起きたときなかなか進まなかった。いろんな僧院にいる被災者を助けた。政府からの反対に会うことを恐れていた。 最終的にCSがお金をくれなかったので僧院の学校にスーチーさんと一緒に行った。お金がないので僧と尼さんがお互い先生になって教え合っている。
⑨Chin族の飢えの問題
2009年農作物がネズミにやられて食べる米がなくなった。そのため緊急支援で食物を供給。
⑩MOU(ミャンマーの移民タイで働いている人)
タイの政府がミャンマー人を呼んだということになっている。日給は300バーツ。両国の同意にも関わらず、210バーツほどしか払われない。雇い主とトラブル。
そういった人が、アシンバヤマさんところに来る。彼は無料で一時的に食べ物をあげる。大使館と交渉し、雇用元に戻れるようにする。NHKの取材も来た。
⑪ヤンゴンからカチンまでピースマーチ。
⑫マハチャイでの交通事故
小さなバンに詰め込まれた、ビルマ人労働者90人が事故に遭う。全員負傷、4人死亡。
(質問)アウンサンスーチーさんの存在はビルマ人にとってどんなものか?
ミャンマー人はまだ軍事政権の下で怯えながら暮らしている。政府は人民の敵、スーチーさんはミャンマー市民の希望。父のアウン将軍の娘という意味もある。
スーチーさんは政治家か?これは政治家を象徴•誠実な人と見るか、政治手腕派と見るか?スーチーさんは象徴、誠実派。
著書”Princess”
CS・カンボジア
16:30 カンボジア報告:キエ氏
1)現在BOBから米銀行に移行し、4ヶ所で稼働している。
カンボジアでは大多数の人の収入は1ドル以下で、農民であり、商売や事業などのスキルを持たない。そのためコメを原資とした米銀行の方が妥当と判断。
- プレイプリエル村:2010年創設、現在3期目45家族6,200kg
- スラプレイ村:2011年創設、現在3期目30家族4,000kg
- トロッペンウェイン村:2011年創設、現在2期目50家族6,900kg
- タグネン村:2004年創設。緊急支援として開始されたが10期目を迎える現在は211家族が参加、収量も65,800kgと増加し、水の供給やトイレも整備されている。
2)仏陀の池
CSカンボジアは常に村人達と相談し、池の水をきれいに保つ努力をしてきた。
できたばかりの池の水は飲料水としては使えないため、周囲に植物を植えたりプランクトンなど自然の微生物をいれることでコンポンスプーにある仏陀の池4は水の浄化に成功。
仏陀の池3についてはまだ浄化が成功していないため、引き続き浄化の方法を模索していく。
3)日常生活における仏教の理解
今年始まったばかりのプロジェクトで、有識者や僧侶を交え、仏教理念と教典について生活に根ざした観点からメンバーの理解を深めるための討論会を実施する。
この討論の内容を記録し、冊子の形にしてカンボジアの寺院に配布する。
4)伝統的な種もみ栽培プロジェクト
現在カンボジアで使用されている種もみは主にF1種で品質も良くなく多くの化学肥料を必要とする。また1回限りの種のため農民は毎年新しい種もみを種会社から買わなければならない。農民は耕作のために払い続けなければならない。
今回の種もみ栽培プロジェクトはカンボジアのコメの原種を守るため立ち上げられた。
プロジェクト地はコンポンスプー県スノール村で95家族が参加して開設される予定。
メンバーは適正な価格で高い品質の米を販売する事ができ、これはまた環境保全にも役立つ。
原資は日蓮宗からの補助金によるもので、BOBと農業が結びついた初めてのプロジェクトである。
RSP (Raise and Support for Poor children)
17:30 報告:サレス師
カンボジアの僧侶が中心となり2007年に設立された。CS日本の援助は2006年から受けている。2008年に2つの校舎を建設。中学校380名の生徒、8名のボランティア教員がいる。物資の不足のため、身体面だけでなく精神面の教育も必要。
1)図書館建設。この図書館はRSP学校の生徒のためだけでなく、地域住民のためでもある。教材だけでなく仏教や社会活動についての本も集めて展示する予定。
2)人々は環境や自然災害の事についても学びたいと思っている。貯水池造営による水供給プロジェクトや菜園プロジェクトが進行中。
3)病院建設企画:過疎地域の人々に効果的な医療の提供を目指す。
6月2日
8:30 東日本大震災報告:鈴木
9:00 カチン報告:林
カチン州における難民キャンプは増大している。少年兵までもが内戦に参加している状況。
内戦の原因は州政府とKIOとの土地争い、中国による火力発電所建設などによるが、その背景には民族間、また宗教上の問題も横たわっており、公共事業と雇用の不均衡、人種差別、教育の問題、資源を巡る争いなど複雑な問題がからんでいる。
2012年6月、ライザにある難民救済センターに義捐金を届けた。
増え続ける難民、竹やトタンで作られた仮設住宅の建設、劣悪な環境のもと水、食料、医療とも不足している状況。人々はジャングルで山菜や木の実を採り食料にしている。
学校もないところが多い。
廃墟となったマイジャアンの街