緊急援助

国境を越えた慈悲の心で。

地球規模の環境破壊や気候変動のため、世界中で多くのサイクロンや洪水などの災害が頻発しています。
四方僧伽では各国に広がる仏教徒を中心とした緊密なネットワークを通して迅速に、確実に緊急支援物資を届ける体制が整っています。

緊急援助

1.『タグネン村飢餓問題への緊急支援』
2003年6月、バッタンバン州タグネン村を襲っている飢餓問題への解決をカンボジア宗教省の依頼を受け、CSスタッフが現地調査を経て実施。緊急用の食料として20tの米を配給した。この支援のドナーは日蓮宗のLBIS(法華 仏教国際交流協会)

2.『バングラデシュ仏教徒のサイクロン被害救援およびジュマ・ベンガル両仏教徒の協調的な社会復興支援』
2008年3〜5月、2007年度のサイクロン被害者救援に取り残されていたベンガル人仏教徒の村々に対し、緊急救援を行いました。

3.『バリサル村、ウパナラチャラ村の復興支援』
2008年5〜6月、サイクロン被害の後、火事によって焼失した村を復興しました。

4.『ナルギス・サイクロン緊急救援』
2008年5月のナルギス・サイクロン被災者に対し、ビルマ人の四方僧伽仏教徒ネットワークを通して、直接の食糧緊急救援を行いました。現在も状況は良くなっておらず、救援活動を継続しています。

ライフラインプロジェクト

四方僧伽では緊急支援に引き続き「ライフラインプロジェクト」と名付けた社会開発活を行っています。破壊されたコミュニティーに必要最低限の復興支援を行うことで、人間に本来具わっている自活力と自立力をひき出す活動です。

ケース1:仏陀の池(カンボジア)

uegent12003年、四方僧伽では慢性的な水不足に悩まされていたカンボジア・バッタンバン県に縦50メートル・横30メートル。深さ4メートルもの大きな貯水池を建設しました。この「仏陀の池」はまさに命の水として、住民の飲み水や炊事、水浴などの生活用水として利用されています。掘り出した土砂は「仏陀の道」として村の道路整備に使われました。
その後、四方僧伽の呼びかけにより、2010年までに「第4仏陀の池」が完成し、10万人を超える人々がこの「命の水」の恩恵を受けています。村の子供たちは、毎日遠くまで水汲みに行く必要が無くなり、学校へも行けるようになったと喜んでいます。

ケース2:お米銀行(カンボジア)

uegent2田植えのための種籾がない人のために元米を貸し付け、収穫後に借りた元米プラス20%のお米を銀行に返す仕組みです。貧しい家族では土地もなく、お米を栽培するにも元手がないため高利貸から高い利子のついたお金を借りてしまい、その利子の返済に苦しむ人々が絶えませんでした。この悪循環を断ち切るため、お米銀行では20%の低い利子で元米の貸し付けを開始しました。
この低い利子が人気となり、お米銀行はたちまち村の約半数が利用するまでに広がりました。この利子分のお米はお米銀行の運営費にとともに、それを売って現金に換え、村の道路や井戸、トイレ(現在4つ)等を作っています。
2006年、ミャンマーがサイクロンの被害にあったときには、2トン分のお米を売って寄付したそうです。まさに仏陀の慈悲の心を体現したような出来事でした。
お米銀行事務局リーダーの話では、もっと利用者を増やしていき、村の安定化を図りたいとのことです。

ケース3:井戸建設(カンボジア)

uegent3カンボジア・タグネン村で2007年、現地の米銀行委員会の決定により、利子米によって得た資金を使って待望の井戸が建設されました。慢性的な水不足に悩むこの地域では、人々は何キロも離れた水場まで行って水を汲んでこなければならず、特に換気にはあちこちの水が涸れ果てて、深刻な問題になっていました。
この井戸のおかげで、周辺10ヶ村の人々が安全な飲み水や炊事用の水などの生活用水をすぐ近くで得ることが出来るようになり、衛生面でも格段の改善が見られました。
井戸の水は、子供たちを落下から防いだり、定期的に水質チェックをするなど、村人たちによって大切に管理されています。

ケース4:牛銀行(ビルマ)

uegent4ビルマ、イラワジ・デルタ地帯でのナルギス・サイクロン被災者への食糧支援に続く復興支援として、農耕用の牛まで死滅してしまった現地で一時的な被災地農業支援として、耕耘機支援を行いました。

同時に現地のニーズに適した、より永続的な復興支援として農耕用の牛を養う「牛銀行」を開設しました。これは現地のお寺を窓口にして牛を農家に貸し与え、ローテーションで各農家を回しながら農耕に利用するというもの。生まれた仔牛は他の希望農家に飼育を委ねるなどしながら徐々に規模を拡大してきました。将来的には、他の村へも牛銀行を拡げていくことを目指しています。

仏陀の道(カンボジア)

11_photo2プレイプリエル村からオスラバーン村までを結ぶ幹線道路の建設を行いました。地雷撤去を行いつつの作業は難航しましたが無事完成しました。全長は約3kmで、今まで道路アクセスが無い為に急病人が亡くなったりなどしていたプレイプリエル村の住民も、今では、生産した農作物の搬出から子供たちの通学まで広く利用されています。

RSP支援/カンボジア

11_photo3カンボジアの上座部僧侶達で運営するローカルNGO。
現在約500人の孤児を対象に語学教育や環境衛生、職業訓練などを行っています。

適正技術・水撃ポンプ/チベット(インド在住チベット人コミュニティ)

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2007年11月のコリーガル(南インドのチベット人居住地のひとつ)での日本のNGO、AIMによる水撃ポンプの設置成功に続き、その改良や普及を図ります。また、コリーガルでは、循環型の有機農業や風車による揚水、ソーラー発電、さらにメタンガス装置等、CS内の他の各国も導入すべき適正技術が多く実用化されています。CSでは、それらの相互技術移転をサポートします。

適正技術・風車発電/チベット(カンボジア)

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AIM(Appropriate technology International Movement, 日本名=国際ボランティアを育てる会)が、この度、CS(四方僧伽)カンボジアのセンター(妙法華院)に建設した風車です。
まだ建設中ですが、池の水のくみ上げや発電に利用されます。ギアで3度変換した際の回転数は、最大時1分間に2,000回転。これで、車のバッテリーの充電や、パソコンの利用、携帯電話の充電、家庭用の照明が充分に賄えます。
また、汲み上げた池の水は、センターの住居に水を供給した後、余分な水はまた池に帰り、それによって池の水の循環も出来るようになっております。

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