
2010年セカヘイに参加された皆さま、お疲れ様でした!
今回初めて参加させていただきましたCS東京の鈴木玲子です。
同じく初参加のキムちゃんこと岡田さんと一緒に、四方僧伽のホームページリニューアルのための取材もかねてセカヘイ→カンボジアミッションでCS北海道&CSタイ他の方々とご一緒させていただきました。
カンボジアミッションのみなさん、連日の猛暑の中本当にお疲れ様でした!
ご多忙の上川さんに代わりまして、及ばずながらミッションの報告をさせていただきます。
内容が多岐にわたり、かつ濃密なためかなり長いものになってしまいますが、どうかご寛容のほどお願いいたします。
私自身にとってもとても貴重な体験となり、どれも省けないと思える事柄ばかりでしたので、あえて全部記載させていただきますが、皆さまに飽きられぬよう項目別に小出しに報告してまいりますので(笑)、どうぞ最後までお付き合いくださいませ。
1.タイ・アランヤプラテート市内の平和行進
CSタイのソムヨットさんのご協力で、タイ、カンボジア、日本、バングラデシュのお坊さんと市内の学生さん達などが参加し、総勢約80人ほどが市内を行進しました。
沿道の方々からの温かい応援やお布施などを受けながら、整然と歩かれる皆さんの姿が印象的でした。
今回のカンボジアミッションは全体を通して、平和祈願の行進と祈りに貫かれていたように思います。
この行進を含めて4~5回もの行進をカンボジア各地でも行いました。
2.アランヤプラテートのタースワンワン寺での法要
ここでも地元の方々の暖かい歓迎を受け、お坊さんと共に法要のお経をあげ、そして食べきれないほどの豪華な昼食を頂きました。
3.カンボジア『仏陀の池』、『仏陀の道』の視察
今回の視察では、ホームページのための取材もかねてということもあり、CSカンボジアのキエさん他のご協力を得て質問カードなどを用意し、直接現地の方の生の声を拾えるように努めました。
またその準備のためにキエさんとは事前に何度も打ち合わせをする時間を取らせていただき、現場に行かなければ分からないような細かい事情や問題点なども聞くことができたと思います。
お忙しい中、時間を割いて丁寧にお話してくださったり、現地の方のインタビューで通訳までしてくださったキエさんには本当に感謝しています。
★ 仏陀の池 No.1・・・バッタンバン・プレプリエル村
ここはカンボジアの典型的な農村地帯で、まだ雨季に入ったばかりで水も少ない様子、見渡すかぎりの乾いた大地の中、未舗装のガタガタ道を何時間も走り続けてやっとたどり着きました。
そこで満々とまではいかなくとも青みがかった美しい水をたたえた「仏陀の池」を目にした時には、本当に砂漠の中にオアシスを見つけたような、ほっとした気分になりました。
この仏陀の池の水は、洗い物や料理、水浴などに使われているだけでなく、飲料としても利用されているという事でした。
この池ができたおかげで村人は何キロも離れた水場まで毎日水を汲みにいく必要がなくなり、とても助かっている、とのこと。
「仏陀の池」が村人に及ぼすことができた恩恵は計り知れないものがある、まさに「命の水」だと思いました。
私たちが池のある村の入口に到着すると、村人たちは総出で歓迎してくれ、そこから村の寺院までの数キロを皆で一緒に行進しました。
【仏陀の池 No.1】
Preapreal村 170家族
池を利用している人: 周辺7村
※ 問題点・・・1)池をきれいに保つ努力 → 家畜などが池に入ってこないよう柵を設ける。
2) 池の外側から雨などに流されて汚物が混じっているのではないか?
↑
村人の一部に湿疹などの症状が出たことがある。池の水が直接関係あるかどうかは不明
【仏陀の池 No.2】
Oslabaan 村
【仏陀の池 No.3】・・・タケオ県
この付近は昨年ほとんど雨が降らず、旱魃に苦しみました。
多くの溜め池が枯れはて、仏陀の池の水も水面に藻のようなものが浮いたにごった水がかろうじて残っている状態。
それでも他に水がないので人々は仕方なくこの水を汲み、水を浄化する薬品(?)を混ぜて生活用水として使っている、ということでした。
衛生面から考えても、とても危険な状態のよう感じました。
池のほとりに、私たちと一緒に来た他の地方のカンボジア人と現地の村人とが集まり、このにごった水の浄化方法をめぐって“井戸端会議”ならぬ“池端会議”が始まりました。
「池の少し外側に別の穴を掘って、水を外にかき出したらどうか?」という意見。
「ヤシや竹の切り株を池に入れて、その気の中にいる虫などの働きで水をきれいにできるのではないか?」
「水を浄化する薬品を大量に投入したらどうか?」
「いやいやその薬品を買うのに膨大なお金がかかる、それは無理だよ。」
などなど、盛んに議論が交わされた後、現地代表の人がこれらの意見を検討して方法を決める、ということになりました。
このように各地方の人が顔を合わせて知恵を出し合ったり、問題点を話し合うということは 滅多にできることではないので、この日CSプノンペンのセンターに各地方の代表が集まれたということはそれだけでとても意義がある事だと思いました。
そしてそこでお互い知恵を絞り、協力し合って向上していこうという意識を持つことは、この国の自立と発展のためにとても大事なことなのだ、ということを改めて実感しました。
その後皆で池の周りを囲み、今年こそ雨が降ってくれるようにと願いをこめてお祈りを捧げました。
【仏陀の池 No.4】・・・コンポンスプー
ここでもCSプノンペンセンターから一緒に来た他県の方たちと共に村の入口から池までの道を平和行進。
この道は仏陀の池を作る際に掘り出した土砂を敷き詰めて作ったそうで、舗装はされていないものの、しっかりとした道が池まで続いていました。
そして着いた仏陀の池No.4は、今まで見たどの池より大きくて深いものでした。
よくぞこんな奥地に大きな重機を入れて造ったものだと感心しきり。
この池は今年5月に完成したばかりで、あとは中央の柱に仏様の像を安置し雨がたくさん降るのを待つばかりだそうです。
実はこの「仏陀の池」という名前も、中央に仏様の像を安置するという案も村人の発案だそうで、なんだかとても嬉しくなりました。
池のほとりはいつの間にか大勢の村人とお坊さんなどで大賑わい。
ここでまた皆でお祈りを捧げ、村の人達と記念撮影をして盛大に見送ってもらいました。
今回各地を訪問していて一番気になったのが水の問題です。
カンボジアではどこでも灌漑施設が整っていないため、雨季に降る雨が唯一の頼り、という状態。
せっかく出来上がった大きな仏陀の池も、雨が降ってくれないことにはお手上げです。
去年の雨不足はお米をはじめ、カンボジアの農作物に多大な損害が出たようです。
今年もまた同じような状況になった場合、人々の食物はや飲み水は確保できるのか?
水不足を想定してあらかじめ何か対策を講じることはできないのか??