2008年度:世界平和法要レポート

カンボジア・ミッション

5月31日(土)

早朝より、昼食の弁当の仕入れ作業。ホテルのすぐ傍にあるラムカムヘン大学の学食に再びの御協力を頂く。土曜日ということもあり、交通状態はそれほどではなかった。予定通りに目的地のルンピニー公園に到着、各自それぞれのバナーや旗を準備し、記念碑の前で記念撮影。その後、ルンピニー公園の周囲を1周する平和行進を行い、さらに公園内に入り、集会場所に到着。そこでしばしの休息後、今回のワークショップのテーマ「寺院および僧侶の社会に於ける役割について」についての第1回目のディスカッションを行なう。
各国代表からの現状説明およびそれに続く様々な意見交換を交わし、仏教徒として共に何が出来るかという具体的な検討への道筋が明らかとなった。ディスカッションの最後に、全員で瞑想の時間を設け、その後お弁当を開いての公園での昼食会。午後からは一路、貸し切りバスにて次なる開催地アランヤプラテートへと移動した。到着後、ホテルにチェックインし、夕食は台湾組の驕りで盛大に賄われた。

6月 1日(日)
午前9時9分という凝った出発時間で、アランヤプラテート(以下、「アラン」)の市街地を平和行進。地元の上座部僧侶・信徒ばかりか学生や警察予備隊までも集団で参加しての盛大な行進となった。行進終了後は、アラン郊外にあるバー・スワン・ワン寺にて全員での合同法要を開催。アランはすでに3回目の開催のため、信徒やボランティアの仕事振りも手馴れたもの。地元では、アジアの仏教僧侶等が地方都市に集結するということで地元FM放送局もニュースに取り上げる程のイベントになった。法要後、各国代表の挨拶が行なわれ、その後全員での昼食会。午後2時からは昨日に続いてのワークショップ会議を行なう。この日は、昨日の流れを受けて開始当初から発熱した議論が展開され、現在特に危機的な状況にあるチベットとビルマに対しては早急に具体的なアクションを取るべきだとの意見に纏まり、チベットに関しては共同声明を出し、さらに北京オリンピックの開催に合わせ、8月8日午前8時にそれぞれの場所からチベット問題の平和的解決を願う「祈りのウェーブ」を行なうことになった。そして、ビルマに関しては、CS各国で1ヶ月間(6月1日~7月1日)のサイクロン被災者救援募金を行い、CSタイを募金窓口にCSビルマが直接支援を行なうことになった。また、CSカンボジアは米銀行の活動によって独自に捻出した利子米を換金し、それをCSバングラデシュの少数民族ジュマに対しての支援に回すことも決定された。CSの歯車は、確実に相互協力に向かって転じ始めた。

6月 2日(月)

午前中にホテルをチュックアウトする。今日からCSのミッションはカンボジア組とインド組の2組に分かれて行動を別にする。カンボジア組はバスにてカンボジア国境に向うが、インド組は飛行機の待ち時間が大量に残っていることもあって、ほとんどのメンバーが国境まで見送りにきてくれた。別れ際は感動的で、こんなにわずかな時間で、いい大人たちがこんなにも子供のように仲良くなれるのだということを改めて実感する。

6月 3日(火)

早朝より、CSのプロジェクト地、オスラバーン村とプレイプリエル村に向う。難路の為、バスでは行けないので、ホテルから2台のワゴン車をレンタルする。雨が降ると道路がぬかるんで、プレイプリエル村には行けなくなるが、この日は晴天に恵まれ、オスラバーン村の「第2仏陀の池」の見学を挟んで、予定通り(オスラバーン村からプレイプリエル村に延びる)「仏陀の道」を平和行進する。プレイプリエル村の「第1仏陀の池」にて歓迎式典が開かれ、その後現地の方々と共に昼食を取る。「第1仏陀の池」周辺は、植林の成果もあってすっかり緑の林に覆われていた。地元では、すっかり名所になったようで、結婚式があると仏陀の池で記念写真を撮ることが定着しているとのこと。また、願い事があると、ここに来て仏陀にお祈りをしているそうだ。村人はスリランカやバングラデシュの僧侶には今までお目にかかったことがないようで、僧侶達は村人から物珍しそうに眺められて、周りには人垣ができていた。昼食後に村の学校を見学したが、屋根も黒板も机も椅子もボロボロの剥き出し校舎に、タイの参加者が心を動かされたようで、自分のお寺のコミュニティーで協力して、セカヘイ終了後に、改めてバッタンバン(プレイプリエル村)入りし、学校校舎の改築、仏陀の道の改善作業に当たりたいとの発言があった。また、タイで女性のマイノリティー問題の活動を行っている「The Woman’s Rights Development Center」 の代表(この方はカンボジアから参加)は、女性の地位向上の為のカンボジアでのプロジェクトをCSと共同で行う意思を固められた。これらについてはCSカンボジアが具体的な交渉に当たることになった。今回のセカヘイを後援して頂いたタイのNGO「Peoples Empowerment in Thailand」の 代表も、今後CSをカウンター・パートとして一部プロジェクトを共同で行っていくと表明された。一方で、この日、第1仏陀の池は植林が順調に進んでいたものの、第2の池の方はまだ路地が剥き出しの状態で植林が一行に進んでおらず、これを問題視したCSタイは、今回のセカヘイの機会を利用して植林活動の重要性を説き、今回最後の訪問地になっている「第3仏陀の池」(タケオ・プレイチョール村)では植林作業を行うことに決した。植林を行わないと、剥き出しになった地面が風雨に侵食されてしまうからだ。午後には、一旦ホテルへ戻ってから、バスに乗り換えてプノンペンへ移動した。

6月 4日(水)

朝食後、カンボジア宗教省へ移動し、日蓮宗宗務院の企画で行なわれる「法華経講義」に参加。講師は身延山大学の教授。今回で3回目の講義になる。前回まではCSのプログラムの一環として、日蓮宗宗務院の資金支援を受けて実施していたが、今年からは日蓮宗宗務院独自のプログラムとして実施されることになった。今回の講義では、法華経の迹門(前半部)の解説を主とするものであった。CSは、ビルマ人僧侶のタイへの再入国ビザ取得手続き等でタイ大使館へ赴かねばならず、途中メンバーが抜けたりしたが、講義は滞りなく終了し、その後、全員での昼食会となった。午後からは、CSの拠点、「妙法センター」(妙法華院)に移動し、昨年同様、そこで読経の後、全員でキリング・フィールドまで平和行進を行った。キリング・フィールドにて、改めてモニュメントの犠牲者達に読経と献花を捧げ、世界同時平和法要を厳修した。各国代表もスピーチを行うなどし、計画は予定通りに成功裏に終了した。

6月 5日(木)

カンボジアでのセカヘイ最終日。朝食後、バスにてタケオ州プレイチョール村へ移動。途中、植林用の苗木等を購入する。現地では、たくさんの村人に迎えられ、この地では初となる平和行進を行った。新しく完成した「第3仏陀の池」の周囲を1周して終了。仏陀の池開設記念式典を奉行し、テープカットが行なわれた。池の畔には、この貯水池建設の為に寄付を頂いた団体や個人の芳名が刻まれた石碑が立っていた。傍らの上座部寺院にて全員で昼食後、CSタイの指導の下、池の周りに植林を行った。帰りのバスでは、スリランカの歌を皮切りに各国別に歌が出るなど、和気藹々とした帰路となった。プノンペンのホテルに戻り、いよいよ最後のミーティングを行った。私達はすでに国境と国籍を超えて団結している。インド・ミッションもきっと成功したことだろう。今後は、仏教徒として相互に一致協力し、各地で具体的な行動を一歩一歩着実に進めていこうと話し合った。カンボジア・ミッションはこうして成功裏に終了した。

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