◆背景:カンボジアでは全土で灌漑施設が整備されておらず、農業用水は雨期の雨水に依存している状態です。また飲み水をはじめとする生活用水も、都市部を除くほとんどの地域では井戸や貯水池の水で賄われており、乾期にはその井戸や貯水池の水も枯れ、慢性的な水不足に悩まされている状況です。
四方僧伽では、カンボジア郊外の農村地域で生活用水確保を目的とした井戸や貯水池(仏陀の池)の建設を各地で行なってきました。
・ 仏陀の池1:2005年プレイプリエル村(バッタンバン州)に建設
(30m×50m×5m)、150世帯約1,000名の住民の乾期の生活用水を賄っています。
・ 仏陀の道:仏陀の池1を掘る際に出た土を使い、プレイプリエル村〜オーソラバン村間の1,6kmの道を造営。雨期の増水した水により何度か欠損しましたが、日本のNGO、GEJ(Good Earth Japan)との共同作業により復旧され今も多くの村人に使われています。
・ 仏陀の池2:2006年オーソラパン村(バッタンバン州)に建設
(60m×40m×4m)、100世帯約500名の住民の生活用水を賄っています。
・ 仏陀の池3:2009年ポピール地区(タケオ州)に建設
(30m×50m×4m)、現在のところ水質が悪く生活用水としては使用できない状態。浄化に有効な植物や水草を入れたり、薬品を混ぜたりなど様々な方法で水質の改善に取り組んでいます。
・ 仏陀の池4:2010年トロッペアンウェイン村(コンポンスプー州)に建設
(50m×80m×4m)、100世帯約620名の住民の生活用水を賄っています。この池の水も当初水質が悪く、また雨期になかなか水が溜まらないなどのトラブルがありましたが、薬品の投入により水質が改善、現在は生活用水だけでなく牧畜や農業用水としても広く利用されています。
各仏陀の池の中心には仏陀の像が建てられ、貯水池の水は乾期も絶えることなく人々を潤し続け、村民だけでなく近隣に住む村人達の水がめとしての機能も果たしています。
・ 井戸建設
2007年と2008年にバッタンバン州タグネン村の2ヶ所に井戸を建設した他、2013年にはNGO TM良薬センター様、NPO法人国際ヒーリング看護協会様のご支援により、タケオ州の5ヶ所にポンプ式井戸を建設しました。特に水不足に悩まされていたタケオ州の各村の方々の喜びは大変なものでした。
・ RSP支援
2007年より四方僧伽との協力団体として活動しており、コンポンスプー州にある2ヶ所の学校を中心に孤児の生活支援や子供達の教育プログラムを行なっています。代表のサレスさんはカンボジアの僧侶で四方僧伽のメンバーでもあります。
主な活動は学校教育プログラム、コンピューターや裁縫など専門課程プログラム、教師育成、図書館建設、貯水池建設など。今後は敷地内に私立の病院、クリニックなどを建設し地域住民の生活を支援する活動もしていく予定です。